建築途中に仲介会社が倒産し、酷いことになってしまった物件を貸せる状態にし、満室にしてもらいました。

賃貸番頭とは関係のないところで収益物件を購入したが建築途中で仲介会社が倒産して、一時は未完成の物件とローン返済だけを抱えてしまったＵ様。賃貸番頭に事情を相談し、建物を完成させて満室にするまでの物語をうかがいました。

最初の物件はAirbnb（エアビーアンドビー）にしていたが、貸し出すことに

― 賃貸番頭とのお付き合いはどのくらいですか？

 

約3年になります。

 

― どういったきっかけだったのでしょう？

 

ある方を通じて保険に入ったのですが、その方が不動産にも詳しいので物件管理の相談をしたところ、賃貸番頭の沖村社長を紹介していただきました。

 

― その時に管理会社を探していらっしゃったんですね。

 

そうですね。探している時でした。

― 現在、物件はどこに何棟お持ちですか？

 

マンション１室を江東区、アパート1棟をさいたま市に持っています。

 

― アパートの方は何部屋あるのですか？

 

10部屋です。

 

― 江東区のマンションの方が、先に入手した物件ですか？

 

そうです。

 

― そちらは、いつどのように入手されましたか？

 

5年ほど前に、知り合いのつてで購入しました。

 

― 物件はワンルームですか？

 

そうです。ワンルームマンションです。

 

― 現在はお勤めされてらっしゃるのですね。不動産とは関係ない業種でしょうか？

 

不動産とは全く関係ない業種です。

 

― 投資物件として買われた訳ですね。その時は賃貸番頭とのお付き合いはまだ始まっていなかったのですね？

 

はい。知り合いを通じて買った後、その知り合いが1年くらい事務所として使っていたのですが、退去しまして。その後は1年くらいAirbnbにしていました。
けれどマンションの規約改訂で続けられなくなったので、賃貸に出さないといけなくなりました。それで管理をしてくれる会社さんを探していたのです。

― Airbnbは、ご自分で運営されていたのでしょうか？

 

専用のサイトがあるので、そこにホストとして登録していました。うちの場合は、利用された方々は常識のある良い人ばかりでした。

 

― そうだったのですね。賃貸番頭を紹介してくれた方は、江東区のマンションを事務所として使っていた方とは別の方ですか？

 

それは別の人です。

 

― 賃貸番頭とは、最初どのようにお付き合いが始まりましたか？

 

沖村社長の連絡先を教えてもらったので連絡して約束し、お会いしました。

 

― その時の印象など覚えていらっしゃいますか？

 

しっかりしていて落ち着きがある方だなと思いました。
不動産屋さんは怖い印象の人もいますが（笑）、そういうタイプではないですね。

 

― この時はどんな話をしましたか？

 

賃貸番頭さんのシステムをご説明いただきました。募集手数料（AD）のことも何も知らなかったのですが、他とは違う仕組みにしているんだなということがわかりました。

 

― Airbnbをやめて賃貸管理会社を探し始めたということですが、その間、物件が空いてしまっている期間もけっこうあったのでしょうか？

 

そんなにはなかったです。

賃貸番頭に募集を任せて、スムーズに埋まった

― 賃貸番頭に任せて、どのくらいで入居者が決まりましたか？

 

2ヶ月もかからなかったと思います。

 

― 早いですね！ 物件は、すぐ貸せる状態だったのですか？

 

（賃貸番頭）B&Bの部屋だったので、最初は家具や２段ベッドが置いてある状態でしたね。

 

そうでしたね。家具類は売ったり上げたりして全部処分して、壁紙など内装を変えた後に賃貸番頭さんに管理をお願いしたと思います。

 

― そこから募集して２ヶ月は早いですね。物件としては、利便性の良い立地だったりするのでしょうか？

 

駅から徒歩3分ですね。

 

（賃貸番頭）物件自体は、特に問題ない状態でした。

 

― 賃貸管理の契約書は取り交わしましたか？

 

はい。取り交わしました。

 

― たいへんな書類でしょうか？

 

いえ、全然たいへんではないです。

 

― 転貸（※）ですか？

 

（賃貸番頭）はい、転貸です。

 

※転貸（てんたい）：管理会社が貸主となる方式。

 

― 入居者募集の方法としては、賃貸番頭のシステムでやっていることでよろしいですか？

 

 

（賃貸番頭）はい、そうです。

 

― 最初に入居された方が、まだ住んでいらっしゃるのでしょうか？

 

一度入れ替わりました。

― 入退去を一度ご経験された訳ですね。特に問題はありませんでしたか？ ご自分で何かしましたか？

 

問題もなく、自分では何もしていません。見積りを送ってもらっただけです。
原状回復費用の入居者の負担とこちらの負担が明記されている見積りが来たので、ではそれでお願いしますと。

 

― その時の金額はいくらくらいでしたか？10万円くらいでしょうか？

 

そんなに行かなかったですね。綺麗に使っていただいてましたので。

 

― 退去の連絡が賃貸番頭から来た後は、勝手にことが進んでいく感じでしょうか？

 

そうですね。次の募集については、同じ条件で募集しますけどいいですか？と連絡が来ました。

 

― 家賃の回収については、問題が発生したことはありませんか？

 

ないですね。

 

― 家賃から、管理手数料や経費を差し引いた金額が振り込まれるという形ですよね。

 

そうです。

2番目に購入した物件が、たいへんな事態に！

― ここまでは何も問題がないようですが…。2番目のさいたまの物件は、いつ購入されたのでしょうか？

 

2年前です。

 

― どちらで購入されましたか？

 

最初は賃貸番頭さんと全く関係ないところで進んだ話でして…。
紹介されて収益物件を買ったのですが、建築中に仲介業者が倒産してしまったんです。

 

― そんなことが！ ワンルームマンションの次はアパート1棟を買って、本格的に賃貸経営をしようと考えたのでしょうか？

 

それもあったんですけど、知り合いから物件を教えてもらって興味が湧いたのが主な理由です。

 

― そうだったのですね。建築が途中で突然止まってしまったのでしょうか？

 

完成予定がどんどん延びていったんですよね。契約時に着工もしていたのですが、なかなか完成しなくて。「どうしたんですか？」と連絡しても「まだちょっとかかります」的な曖昧な答えが返ってくるばかりで。それで待っていたら、その会社が倒産してしまいました。

 

― 建築はどのくらいまで進んだ状態だったんですか？

 

最終的には、最後の最後で水道を引くところができていない状態でした。

― ローンはどうされたのでしょう？

 

返済は始まってしまっていたので、半年くらいは自分の預貯金からなんとか払っていたのですが、だんだん大変になってきたので銀行に行ったところ、とりあえず金利だけ払ってくださいと言われたんですよね。

 

その頃に、賃貸番頭の沖村社長に相談しました。賃貸番頭さんは一切ご存知ない件でしたので話しても仕方ないよなあと思いながらダメ元で相談したんですが、話を聴いてくれて、銀行にも一緒に話に行ってくださいました。
いろいろ知識がおありなので、銀行にも責任があると主張してくださったりしました。

 

― そうだったんですね。

 

そして賃貸番頭さんから、弁護士団が対応してくれるということで紹介してもらいました。そこの弁護士さんに金利も払うなと言われたので、今は何も払っていません。弁護士さんの方で銀行ともやり取りしてもらってます。

 

― とりあえず良かったという状態になったんですね。決着はつきましたか？

 

まだ交渉中の部分もあるので、完全に決着はついていません。

とにかくまず物件を完成させた

― 物件の方は、どうされましたか？

 

未完成だった水道などの工事を、賃貸番頭さんから紹介してもらった業者さんに完成させてもらいました。

 

― とにかく貸せる状態にしないと、建物があるだけになってしまいますもんね。建物の建築自体は欠陥などはなかったのですか？

 

（賃貸番頭）幸いなかったです。外構工事も残っていたので、それもとりあえず完成させました。

 

さらに泣きっ面に蜂というような出来事もありまして。建物が完成しないまま放置された状態が何ヶ月も続いたので、その間に設置されていた給湯器が盗まれてしまったんです。

 

（賃貸番頭）最初に一緒に物件に行った時に、私が気づきました。

 

― 水道が引かれていないけれど、給湯器は先に取り付けられていたのですか？

 

そうです。無人のままということで目をつけられたんでしょうね。10部屋の新品の給湯器が、全て盗まれました。

 

― 鍵はかけてなかったのでしょうか？

 

（賃貸番頭）外付けの給湯器でした。

 

― 給湯器の金額はいくらくらいだったのですか？

 

1台約10万円が、10個です。本当に泣きたくなりましたが、幸い保険に入っていたので保証されました。ローンの費用から保険料も出ていたので。

― 大変な目に遭われましたね。

 

建物を完成までこぎつけられたので、まだ良かったかもしれないですね。
賃貸番頭さんと話して、とりあえず完成させるしかないので費用を出して完成させて、賃貸番頭さんに募集をお願いしました。

 

― 水道工事の業者さんなど、賃貸番頭でこういう時に頼めるつてがあるのですね。

 

（賃貸番頭）はい。そういったルートはたくさんあります。

 

― 賃貸番頭のスタッフも、物件にも何度も行ったりしたのですか？

 

（賃貸番頭）はい。最初にお話が来た時から、何度も現地に行きました。

 

― 10部屋は、それぞれどういった間取りですか？

 

シェアハウス的な広さの、小さなワンルームですね。

 

―立地はどうですか？

 

駅から徒歩20分くらいです。

 

― 徒歩20分！ 利便性がよい場所ではないんですね。

空室を埋めるためのあの手この手

― それで、入居者さんは入ったんでしょうか？

 

まず外国人の方が入居されましたね。

 

（賃貸番頭）はい。その後、主に若い方で埋まって行きました。

 

― 職場が物件の近くにあるといった方々なのでしょうか？

 

それもありますね。若い方だと本当に仕事ばかりで寝に帰るだけという方もいますので、狭いのも気になさらなかったりします。

 

― 賃貸番頭もさすがに、これは埋めるのが難しい物件だなという感じでしたか？

 

（賃貸番頭）正直、そうですね。

 

― 賃貸管理だけやっている会社さんだったら、話を持ち込まれても対応できなかったケースですよね。建物自体にも手を入れなければならないこともありましたし。

 

（賃貸番頭）そうですね。当社は売買部門もありますので、物件を完成させる手配ですとか、銀行との交渉などもできました。

― 募集を開始したのはいつ頃だったのでしょう？

 

2018年3月です。

 

― 今は満室ですか？ 空室もあるのでしょうか？

 

おかげさまで、満室になっています。

 

― そうなのですね！ 良かったです。募集開始からどのくらいで全部埋まりましたか？

 

夏くらいには埋まりました。

 

― 半年くらいで埋まったんですね！ 賃貸番頭は空室を埋めるために、どんなことをされたのでしょう？

 

（賃貸番頭）色々やりました。保証会社や鍵交換の費用をＵ様にご負担いただいて、入居者様の初期費用が少なくなるようにしました。できるだけ初期費用を少なく入居できるようにして、火災保険12,000円とプロコール24（※1）の費用540円のみにしました。
最後の方に残った数部屋には、最終的にフリーレント（※2）も付けました。
また、Ｕ様には募集手数料（AD）を2ヶ月分にしていただいて、地元の客付け業者さんにとにかく紹介してもらうようにしました。

 

※1）プロコール24： 入居者からの問合せやクレームを1次対応するサービス
※2）フリーレント： 一定期間、家賃が無料になる賃貸契約のこと

 

― 「地元の客付け業者さん」とは、物件周辺の不動産屋さんですよね。賃貸番頭でそういった業者さんを回ったりしたのでしょうか？

 

（賃貸番頭）はい、たくさん回りました。今だから言えますが雪の日にも回って、「こんな日に来たの！？」とびっくりされたりしました。（笑）

 

― それは大変でしたね。業者さんに行って、どのような話をするんですか？

 

（賃貸番頭）飛び込みで行って、「この物件をお客様にご紹介してほしい」とお願いします。けれど今回は、「似たような物件が駅近にもあるから、そこより賃料がよほど安くないと」と言われたりしました。開き直って、地元の視点から見てどうしたらよいと思うか相談したりしました。（笑）

― とにかく知ってもらわないと入居希望者に紹介もしてもらえないですものね。知ってもらうだけならFAXだけ送ってもできそうですが、それだけだとやはり見落とされてしまったり、印象に残らないものでしょうか？

 

（賃貸番頭）そうですね。全然違うと思います。やっぱりそういう活動をしたことで、紹介してもらって決まることも多くありますので。

 

― 今回は全部の部屋が、客付け業者さんからの紹介で決まったのでしょうか？

 

（賃貸番頭）弊社で直接も、3部屋あります。弊社に直接問合せがあってご案内しました。

 

― なるほど。U様と賃貸番頭との間の条件は、江東区の物件と同じですか？

 

そうですね。同じです。

 

― 募集中に、賃貸番頭から状況の報告はありましたか？

 

はい。問合せや見学の件数などのレポートをメールでもらっていました。

 

― U様の方から注文というか、指示をしたりとかはあったのでしょうか？

 

ないです。

賃貸管理だけではなく、色々な課題に対応してくれるのが賃貸番頭

―入退去に際して、オーナー様側で何かしなければならないことはありませんでしたか？

 

特にないです。

 

― U様ご自身は、物件にはけっこう行かれますか？

 

さいたまの方は、問題が起きた当初は行っていましたね。

 

― 最近はあまり行かなくなりましたか？

 

そうですね。最近はあまり。

 

― 入居者から何かクレームや注文などが来たことはありますか？

 

ネットがつながらないとか細かい話はありましたが、大きなものはないです。賃貸番頭さんから対応してもらいました。

 

― 物件の清掃などはどうされていますか？

 

これも賃貸番頭さん経由で、業者さんにお願いしています。外の掃き掃除や、拭き掃除など。

 

― そういった経費は、どのように支払っていますか？

 

家賃からそういった経費が差し引かれた額を、賃貸番頭さんから振り込んでもらっています。

 

― 賃貸番頭の管理手数料5％も、それで払っている訳ですね。払っている管理手数料とやってもらっている業務とのバランスはどうですか？

 

申し訳ないくらいです。とても助かっています。

― 10部屋を半年で埋めたのは、うかがっていて感動しました。

 

僕も感動しました。（笑）

 

― 賃貸番頭のお仕事について点数をつけるとしたら何点くらいでしょう？

 

120点です。

 

（賃貸番頭）ありがとうございます！

 

― すごい経験談を、ありがとうございました。賃貸管理会社を探している方へのアドバイスなどをいただけますか？

 

管理会社を自分で探すとなると、オーナー業をよほど長期間やっていない限り良し悪しがわからないと思うんですよね。私は初めてお任せしたところがこのように大当たりでしたのでアドバイスらしいアドバイスができないですが、賃貸番頭さんで間違いはないです。（笑）

 

― 今回のケースは、賃貸管理だけしている会社さんだと対処できないことでしたね。

 

銀行との交渉から建物のことから、全てわかっているところじゃないと解決のしようがなかったと思います。他のオーナーさんも賃貸管理だけでなくて、色々な課題を抱えることもあると思うので、そういった面でも賃貸番頭さんは助かる存在ですね。

 

― 本日はありがとうございました！

 

 

聞き手 ： 株式会社ターミナス